
業務用炊飯器の選び方で失敗しないために知っておきたいこと
飲食店や施設など、大量にご飯を炊く現場においては、炊飯器の選び方ひとつで日々の業務効率やご飯の品質が大きく左右されます。
一度に数十キロもの米を炊き上げる能力、必要な機能を備えているかどうか――その違いが現場全体のパフォーマンスに直結するといっても過言ではありません。
とはいえ、業務用の炊飯器にはさまざまなタイプがあり、どれが自分の店舗や施設に合っているのかを見極めるのは簡単ではありません。
このコラムでは、用途や業態に合わせた業務用炊飯器の選び方のポイントを詳しくご紹介します。
業務用炊飯器の容量はどう選ぶ?
業務用炊飯器は「升(しょう)」または「リットル(L)」単位で表記されます。

升数 | 合換算 | 炊けるご飯の量(目安) | 対応する業態 |
---|---|---|---|
2升 | 約20合 | 約40杯分(茶碗) | 小規模定食屋、個人店 |
3升 | 約30合 | 約60杯分 | 中規模飲食店、社員食堂 |
5升 | 約50合 | 約100杯分 | 社員食堂、大型店舗 |
ポイント: ピーク時の回転数や保温時間も想定し、余裕を持った容量選びをしましょう。
業務用炊飯器の加熱方式と特徴
ガス式炊飯器|大量炊飯・スピード重視
特徴: 火力が強く、短時間でふっくら炊ける。
おすすめ業態: 社員食堂・大衆食堂・給食施設
- 短時間で高火力炊飯
- 香り豊かな仕上がり
- ランニングコストが安い(ガス代)
⚠ ガス接続工事や設置条件の確認が必要
代表製品:
リンナイ「RR-S200CF」/パロマ「PR-6ESS」
マイコン式炊飯器|コストパフォーマンス重視
特徴: 操作が簡単で導入コストも安い
おすすめ業態: 小規模店、福祉施設
- 操作がシンプルで扱いやすい
- 初期投資が少ない
- 電気式で安全性も◎
⚠ 火力がやや弱く、炊きムラのリスクもあり
代表製品:
タイガー「JNO-A271」/象印「NS-QC36」
IH式炊飯器|品質と機能性を両立
特徴: 均一な加熱、炊きムラが少なく高品質
おすすめ業態: レストラン、ホテル、病院
- 釜全体を均一に加熱
- タイマー・多機能搭載
- 高精度で安定した炊きあがり
⚠ 本体価格は高め、消費電力も大きめ
代表製品:
パナソニック「SR-PGC54A」/タイガー「JNO-A360」
保温ジャー|炊きあがり後の美味しさ維持
特徴: 長時間の保温が必要な現場に
おすすめ業態: ビュッフェ、配膳時間の長い施設
- 大量のご飯を一定温度で保温
- 業務の効率化に役立つ
- シンプル操作で使いやすい
⚠ 衛生管理が重要。長時間保温による劣化に注意
代表製品:
象印「TH-GS40」/タイガー「JHC-A90P」
業態別|おすすめ炊飯器の選び方
レストラン・飲食店
白米や炊き込みご飯などのメニューに対応できる多機能タイプが理想。
おすすめ:
- IH式(美味しさ・安定性重視)
- ガス式(大量炊飯・スピード重視)
小規模店舗・カフェ
限られたスペースと予算内で導入しやすいシンプルモデルがおすすめ。
おすすめ:
- マイコン式(手軽に導入)
- IH式(少量でもふっくら炊ける)
社員食堂・給食施設
短時間で大量に炊ける能力が重要。安定性と効率重視。
おすすめ:
- ガス式(一括大量炊飯に対応)
- IH式(安定した品質)
ホテル・ビュッフェレストラン
長時間提供が前提となるため、保温性能と多機能性が鍵。
おすすめ:
- IH式+保温ジャーの組み合わせ
病院・福祉施設
おかゆややわらかご飯の調理にも対応できる機種が必要。
おすすめ:
- マイコン式(シンプル操作・安全)
- IH式(温度調整に優れた炊飯)
厨房市場なら、最適な一台をご提案します!
厨房市場では、店舗の業態・提供数・厨房設備に合わせて、新品・中古を含めた最適な炊飯器選びをサポートいたします。