
業務用厨房機器を導入する際には、電源やガス種といった基本的な確認が欠かせません。
家庭用とは異なり、単相200Vや三相200Vなどの高電圧や、特殊なプラグ形状が必要な場合があります。
また、地域によって異なる電力の周波数(50Hz/60Hz)や、都市ガス・LPガスといったガス種の違いにも注意が必要です。
安全かつスムーズに機器を使用するために、事前のチェックがとても重要です。
このコラムでは、業務用厨房機器の選定や設置時に押さえておきたい基礎知識について、わかりやすくご紹介します。
私たちが日常的に使うコンセント(プラグ)にはさまざまな形状があり、対応する電圧や電流も異なります。
業務用の厨房機器では、家庭用の100Vとは異なる電源が必要になることが多く、注意が必要です。
一般家庭では「単相100V」が一般的ですが、飲食店や工場などでは「単相200V」や「三相200V」といった高電圧が使われます。
また、プラグの形状は電圧だけでなく電流(アンペア数)によっても異なるため、コンセントと合わないケースもあります。
単相100Vとは?
最も一般的に使われている電源です。コンセントは平行な2本の差し込み口があるのが特徴です。

ご家庭でよくみられる
一般的なコンセント(単相100V)

業務用でよくみられる
コンセント(単相100V)

接地極(アース)が付いた
3ピンプラグのコンセント

変換アダプタ―を取り付けて
2ピン仕様にすることも可能
単相200Vとは?
業務用電子レンジやIHコンロ、IH炊飯ジャーなど、やや高い電力を必要とする機器に使われています。
100Vよりも電圧が高いため、効率よく電力を供給できます。
代表的なコンセントの形状

ストレート

引掛け(フック)型

三相200Vとは?
業務用冷凍冷蔵庫や食器洗浄機など、大きな電力を使う機器に使われています。
3本の電線を使い、大きな電力を安定して供給できます。
特殊な形状のコンセントとなっており、一般家庭では見かけません。
代表的なコンセントの形状

ストレート

引掛け(フック)型

プラグを差したのに運転しない!そんなときは・・・
上記を踏まえて、コンセントの形状が建物側と製品側で一致しており、
プラグが刺さっているにも関わらずうまく運転しない場合は、逆相・欠相・無電圧の電源異常が考えられます。
ブレーカーやプラグ内の配線を修理する必要がありますので、設置・設備工事をした業者またはお買い上げの販売店へご相談ください。
フクシマガリレイ:エラーコード【3P】
ホシザキ:エラーコード【E6】
大和冷機:エラーコード【E4】
ガス種とは?
「ガス種(がすしゅ)」とは、使用されるガスの種類を指します。
日本で一般的に使われているガスには主に2つの種類があり、地域や設備によって使い分けられています。
都市ガス(13Aなど):都市部で多く使われており、原料は天然ガス(メタンが主成分)。供給は配管を通じて行われます。
LPガス(プロパンガス):ボンベやタンクで供給され、都市ガスが届かない地域や店舗、業務用施設などでよく使われます。
同じガス機器でも、対応するガス種が異なると使用できません。
ガス種を間違えると事故の原因にもなるため、機器を導入・交換する際には、必ず対応ガス種を確認することが重要です。
都市ガス
製造ラベルには「都市ガス13A用」といった表記が使われています。

プロパンガス
製造ラベルには「LPガス用」といった表記が使われています。
